歯科用CT精密検査
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- STEP 1ご説明と同意
- CT検査の必要性、得られる情報、放射線量などについて詳しくご説明し、患者様にご納得いただいた上で検査を行います。
ご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。
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- STEP 2CT撮影
- 専用の装置に座っていただき、お顔の位置を固定します。
撮影時間はわずか11秒程度で終了します。痛みは全くありません。
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- STEP 3画像解析と診断
- 撮影されたCT画像をコンピューターで解析し、3次元画像を作成します。
歯科医師がこの画像を詳細に分析し、診断を行います。
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- STEP 4診断結果のご説明
- 作成された3D画像をご覧いただきながら、患者様のお口の状態、病変の有無、治療計画について、視覚的にわかりやすくご説明します。

「歯の根の痛みがなかなか治らない…」
「インプラントを考えているけど、本当に大丈夫?」
「親知らずを抜くのが怖い…」
歯科治療において、患者様が抱える不安は様々です。
特に、目に見えないお口の中の状態については、ご自身の想像だけでは判断できないことがほとんどです。
コーナス歯科クリニックでは、患者様に安心・安全で質の高い治療を提供するため、最新の歯科用CTを導入し、肉眼では見ることのできないお口の内部を3次元画像で詳細に解析する「歯科用CT精密検査」を行っています。
従来のレントゲンでは平面的な情報しか得られませんでしたが、歯科用CTを用いることで、歯や骨、神経、血管などの位置関係や形態を立体的に把握できるようになりました。
これにより、より正確な診断が可能となり、難治性の病変や原因不明の痛みなど、これまで診断が難しかったケースにも対応できるようになりました。
歯科用CTとは?なぜ精密検査が必要なの?

歯科用CT(Computed Tomography)とは、X線を使ってお口の中を3次元(立体)で撮影できる最新の画像診断装置です。
従来のレントゲン写真では、歯や骨が重なって写ってしまい、隠れている部分や奥行き、立体的な構造を正確に把握することが困難でした。
そのため、診断が難しかったり、治療のリスクを十分に評価できなかったりするケースがありました。
しかし、歯科用CTを用いることで、以下のことが可能になります。
歯や骨の形態を立体的に把握できる
神経や血管の走行を確認できる
炎症や病変の広がりを正確に把握できる
骨の量や質を評価できる
これらの詳細な情報により、より正確な診断を下し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療計画を立案することができます。
当院の歯科用CTの特長:患者様への負担を最小限に
当院が導入している歯科用CTは、患者様の安全性にも配慮しています。
X線照射時間がわずか11秒
撮影時間が非常に短いため、患者様の負担が少ないのが特徴です。
放射線量を最小限に抑制
医科用CTと比較して、撮影範囲を限定することで放射線量を大幅に低減しています。
これにより、患者様への被ばくを最小限に抑え、安心して検査を受けていただけます。
歯科用CT精密検査が特に役立つ治療と症例
歯科用CT精密検査は、様々な歯科治療においてその真価を発揮します。
ここでは、特にCTが有用な治療分野と、それがどのように治療の安全性と成功率を高めるのかを具体的にご説明します。
インプラント治療:より安全で確実な治療のために

インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着することで、天然の歯に近い機能と見た目を取り戻す画期的な治療法です。
しかし、顎の骨の中にインプラントを埋め込むため、正確な診断と綿密なシミュレーションが不可欠です。
歯科用CTは、インプラント治療において以下のような重要な情報を提供します。
骨の状態の正確な把握
インプラントを埋め込む顎の骨の量、質、密度を立体的に確認できます。
骨の厚みや高さが十分にあるか、骨密度は適切かなどを正確に評価することで、インプラントがしっかりと定着できるかどうかの判断材料となります。
神経・血管の走行確認
顎の骨の中には、大きな神経や血管が走行しています。
CT画像でこれらの位置を正確に把握することで、インプラント埋入時に神経や血管を損傷するリスクを回避し、より安全な手術計画を立てることができます。
術前のシミュレーション
CTで得られた3次元データを用いて、コンピューター上でインプラントの埋入位置、角度、深さなどを事前にシミュレーションすることができます。
これにより、最適な位置にインプラントを埋入し、治療の成功率を高めるだけでなく、治療期間の短縮にも繋がります。
歯根の治療(根管治療):難治性の病変も徹底解明

歯の神経が細菌に感染して炎症を起こしたり、壊死したりした場合に行うのが歯根の治療(根管治療)です。
歯の内部は非常に複雑で、肉眼では見えない細かな構造を持っています。
歯科用CTは、根管治療の成功率を大きく左右する重要な情報を提供します。
歯根の形態の把握
歯の根の形は非常に複雑で、湾曲していたり、枝分かれしていたりすることがあります。
CT画像で歯根の形や根管の数、走行を立体的に把握することで、根管内の感染源を徹底的に除去しやすくなります。
膿の大きさ・骨の破壊の程度
歯根の先にできた膿の袋(根尖病巣)や、それによる周囲の骨の破壊の範囲と大きさを正確に把握できます。
これにより、治療のゴールを明確にし、より効果的な処置を行うことができます。
根の破折や穿孔(せんこう)、異物の診断
歯の根にヒビが入っていたり(破折)、治療中に穴が開いてしまったり(穿孔)している場合、通常のレントゲンでは見つけるのが困難です。
また、過去の治療で残された異物(折れた器具など)もCTで詳細に確認できます。
これらの診断にCTは非常に有用であり、難治性の病変や原因不明の疼痛の診断に役立ちます。
歯周病治療:歯周組織の状態を立体的に把握

歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨が、細菌によって炎症を起こし破壊されていく病気です。
静かに進行するため「サイレントキラー」とも呼ばれています。
歯科用CTは、歯周病の進行度合いを正確に把握し、治療計画を立てる上で非常に重要な役割を果たします。
歯周組織の状態を立体的に把握
歯を支える骨(歯槽骨)がどの程度溶けているか、その範囲や深さを3次元で確認できます。
これにより、歯周病の進行度をより正確に判断し、適切な治療法を選択できます。
根分岐部(歯の根の分かれ目)の病変診断
奥歯など複数の根を持つ歯には、根の分かれ目(根分岐部)があります。
この部分は歯周病が進行しやすく、通常のレントゲンでは見えにくいことが多いです。
CTによって根分岐部の病変を詳細に診断できるため、より効果的な歯周外科治療や再生療法を検討することが可能になります。
歯周膿瘍(のうよう)の位置と大きさ
歯周病が進行すると、歯ぐきに膿が溜まることがあります。
CTで膿の袋の位置や大きさを正確に把握することで、適切な排膿処置や外科的処置を行うことができます。
親知らずの抜歯:神経・血管損傷のリスクを最小限に

親知らず(第三大臼歯)は、一番奥に生えてくる歯で、生えるスペースが不足していることが多いため、斜めに生えたり、骨の中に埋まったままになったりすることがよくあります。
その際、神経や血管と非常に近い位置にあることが多いため、抜歯には細心の注意が必要です。
歯科用CTは、親知らずの抜歯において安全性と確実性を高めます。
歯根と神経・動脈の位置関係を正確に把握
特に下顎の親知らずの場合、下歯槽神経(かみそくしんけい)や下歯槽動脈(かみそくどうみゃく)と歯根が非常に近い位置にあることがあります。
CT画像でこれらの位置関係を3次元で確認することで、抜歯時の神経損傷や多量出血のリスクを大幅に軽減し、より安全に抜歯を行うことができます。
歯の埋伏状態や歯根の形態
親知らずが骨の中にどのように埋まっているか、歯根がどのような形をしているか(湾曲など)を正確に把握することで、抜歯の難易度を評価し、適切な抜歯計画を立てることができます。
CTによる詳細な情報があることで、偶発的な事故を防ぎ、患者様に安心して抜歯を受けていただくことができます。
顎骨の病変診断:見落としがちな隠れた病気も発見

お口の中には、虫歯や歯周病以外にも、様々な顎骨の病変が発生することがあります。
これらの病変は、自覚症状がないまま進行することも多く、早期発見が非常に重要です。
歯科用CTは、以下のような顎骨の病変の診断に非常に有用です。
顎膿胞(がくのうほう)
顎の骨の中にできる袋状の病変で、歯の根の炎症が原因となることが多いです。
CTで膿胞の大きさや位置、周囲の骨との関係を詳細に確認できます。
腫瘍(良性・悪性)
顎骨に発生する腫瘍の有無、大きさ、広がり、周囲組織への浸潤度などを評価できます
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早期発見は治療の成功に直結します。
過剰歯(かじょうし)・奇形
通常の歯の数よりも多く生える歯(過剰歯)や、歯の形が異常な奇形歯の埋伏状態や位置を正確に把握できます。
これらの歯が、他の歯の生え方や歯並びに影響を与えることもあります。
歯が原因の蓄膿症(上顎洞炎)
上顎の奥歯の根の炎症が、鼻の横にある上顎洞(じょうがくどう)に波及し、蓄膿症(副鼻腔炎)を引き起こすことがあります。
CTで歯の炎症と上顎洞の関連性を確認し、原因歯を特定することができます。
歯科用CT精密検査の流れと費用
当院での歯科用CT精密検査は、以下の流れで行われます。
費用について
歯科用CT精密検査は、治療内容や保険の適用範囲によって費用が異なります。
保険適用となるケース
難抜歯(親知らずなど)、顎骨の病変、歯周病の診断など、CTが必要と判断される一部の治療においては、保険が適用されます。
自費診療となるケース
インプラント治療のための診断や、矯正治療のための診断など、一部の治療においては自費診療となります。
検査前に費用についても明確にご説明し、ご納得いただいた上で検査を行いますのでご安心ください。